2001年7月2日(月) 遍路6日目
四国初のうまうま
 
 続けて宿に入ってしまった。今日は野宿しよう。軟弱だ。

 宿を出てすぐに牟岐[むぎ]警察署があった。ここの駐車場に運動会用のテントが張られており休憩所となっている。夜目立つように反射帯を無料で配っていた。でも、僕は夜に歩かないためいただかなかった。トンネルでも役立つだろうが白衣と菅笠はかなり目立つだろう。もっと必要とする人がいただけば良い。遍路に対して優しい町だ。
竹の子ご飯
 宍喰町[ししくいまち]に10時ごろ入る。前から来た軽自動車が路肩に止まり、手作りの竹の子ご飯とお茶をお接待で頂く。おばさんありがとう。発泡スチロールのケースの中に沢山同じ物があった。何かの集会で配るのかな。その一つをくれた。朝飯も食べずに歩いていた。すぐさま、銀マットを広げかぶりつく。軽自動車の後姿が見えなくなった直後くらいだったろうか。口にすると、ひんやり、竹の子からほのかに伝わる柑橘類の酸味、胡麻の混ぜたご飯、うまうま。最高です。20cmくらいの長さがあったので2回に分けて食べようと思った。しかし、気がつけば全部食べてました。食べるのを止めるほうが無理。お茶はコーラのペットボトル(500ml)に入れられて半ば凍らせてある。中心が柱のように凍っている。暑いときに冷たいものをいただくと本当にうれしい。これまで四国に来て一番うまい。

 昼過ぎ、トンネルを抜けるとそこは高知県。ありがとう徳島県必ず戻ってくるよ、よろしく高知県。でも高知に入ったなんてあまり実感が沸かない。

 東洋町[とようまち]で買出しを怠る。国道沿いだから自動販売機くらいあるだろうと思っていたが甘かった。行けども行けども何も無い。ただ海岸線沿いに道が長々と伸びているだけ。太陽を遮るものも無く、暑い中をただただ歩き続ける。水が、溢れているのが見えた。法海上人堂[ほうかいしょうにんどう?]だ。看板には水とトイレがあると書いてある。なるほど、15mほど登ったところにトイレがある。そこに水があるのかもしれないが面倒なので目の前の流れている水を飲みまくる。そこの水受けの桶の中に小ぶりのトマトが浮いている。食ってくださいと言わんばかりだ。むしゃぶりついて3個食べる。隣のベンチを見るとダンボール箱があって、トマトが沢山入っている。多分、農家の方が傷物のトマトを置いといてくれたものだろう。なんて親切なんだ。絶妙な場所に最高の物が置いてあるなんてうれしい。元気を取り戻し再び歩く。

 19時30分尾崎に着く。だいぶ薄暗くなってきた。バス停を一目見て野宿を止める。電気が無く真っ暗なのが怖かった。宿に味を占めていたため宿に入りたかった。それに、遠くにロッジ尾崎の看板が闇に浮かんでいる。今日も宿だ。突然、尋ねたにもかかわらず快く迎えてくれた。ありがたい。ここのおばあさんは植物が好きなようで鉢植えが沢山ある。

 クーラーを点けるが全く利かないのはご愛嬌。ここにも旅のノートがあった。読んでみるとサーファー、遍路、普通の観光客が書きこみをしていて面白い。

 窓を全快にして、足首の下に銀マットを敷き、波の音を聞きながら寝る。歩いているときは気にならなかったが、寝るときになるとこんなにも波の音が大きいことを知る。

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