拾われる 2日目 |
2002年9月23日(月) |
天気 晴、夜半より雨 |
朝5時30分、電灯がつき起床。風呂に入っていないので体を拭きならがら着替える。駅には誰もいない。覗かれてもいいか、男だし。夜に雨が降ったので気温があまり下がらずにすんだ。駅から外に出ると辺りが濡れているが、雨はやんでいる。大丈夫そう。今日の予報は曇り。何とかなるだろう。 どこへ行くか。鹿島神宮に行ってみよう。目標がなければ自分はだれるのでターゲットロックオン。行こう、鹿島神宮へ。 |
8時ごろ鹿島神宮へ到着。人は少ない。掃除している茶髪のねーちゃんがいる。なんか事情があるのかなぁ。実にそぐわない光景だ。偏見かな。 |
広い敷地。大きな木々。幻想的と言うには大げさだけど、日常とは違った風景。それに、空気がひんやりとして澄んでいる気がする。こいった、ことを感じることができるのは日本人だからだろうか。ただ単に、普段が雑然としているからだろうか。 旅の安全を祈願して出発。次なる目標は犬吠崎だ。 ただ、犬吠崎に行くだけに自転車に乗る。電車や車で行けばすぐだけど、なぜ自転車なのか。お金の問題か、時間の問題か、それらではないのか。自転車に乗ることが好きなのだろう。自転車に乗り汗をかく。風にあおられ、車に邪魔にされ前に進む。その課程がすきなんだと思う。なにも生み出さないから役に立たないけど、趣味だからいいか。 |
千葉県に入り犬吠崎へ。犬吠崎ってどこだ。この6角形の石がそうなのだろうか。良くわからないが証拠写真を撮る。風が強い。雲があるため遠くはかすんでいるが海は広いな。 今日はどこで寝るか。地図と見比べて白子まで行ければ上々。たぶんその手前で寝られそうな場所がありそうなのでそこに成りそうだ。まぁ、後はゆっくり行こう。 九十九里はサーファーだらけ。自転車専用道が海岸沿いにあるがサーファーがうじゃうじゃいて快適に走れない。でも、自分も邪魔な存在なので気にしない。 15時過ぎ目的の公園に到着。眠いので寝る。寝ていると、見知らぬじーさんに起こされた。なんだか自由業?ようするにこじきだと思われるじーさんだ。話してみるとろれつが回らず極めてやばそうだ。しかし、自分のほんのひとときこのじーさんに任せてもいいんじゃないか、他人に人生を託したら面白いんじゃないか。やばくなっても一人だし何とかなるだろう。こういったチャンスも少ないだろうからここはじーさんに付き合ってやろう。こうして、じーさんに拾われた。 このじーさんは、元やくざで、今年刑務所から出てきて、アル中でわけわからない。あんまり、詳しく書くとなんかやばそうなのでそれくらいにする。で、このじーさんに連れられホテルの風呂に入る。入った後、洗濯。じーさんはうざいことこの上ないが任せたからにはしかたがない。付き合う。今晩の寝床は、このホテルのロビー。いろいろ事情がありホテルのロビーで寝ても大丈夫とのこと。ホテルの人には本当に申し訳ないが、こんな体験もできないので寝させてももらうことにする。すんなり寝られるかと思ったがじーさんが話す話す。まじめに生きろよ、働けよ、働くところがないなら俺と来るか、土方やるか、漁師やるかといろいろ誘ってくる。こうやってこのじーさんは人を集めて斡旋しているようだ。なかなか、面白い。漁師には心引かれるものがあるが自分には仕事がある。でも、勘違いじーさんの誤解を解くのは面倒なので、無職で自転車で家を飛び出した自分ということにして話を進める。話は進み、本格的に成ってきた。明日、本当に働かされるのではないかと思うくらいになってきたころじーさんも自分もくたばった。疲れ果てて寝る。明日は面白いことになりそうだ。 |
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