2泊3日自転車ツーリング -日光・赤城山編-
 
2001年10月7日 2日目 距離89km
 
 足尾ダム---国道122号---日足トンネル----国道120号---第2いろは坂---華厳滝---中禅寺湖---竜頭滝---戦場ヶ原---金精道路[こんせいどうろ]---金精トンネル---片品村---吹割の滝[ふきわりのたき]---薗原湖[もばらこ]
 
曇ときどき晴
 
 寒さで5時30分に起床。顔を洗っていると人の視線を感じる。見回すとオレンジ色のトレーナーを着た人がこちらを見ていた。危害を加えてくる様子はないのでそのまま自分のペースで動く。

 せっかくコンロを持ってきたのでお湯を沸かす。僕にはコンロは必要なかった。買ったのは失敗だったと改めて思う。あるから使うのであってなければそれはそれで不足は感じない。利用しないのは損という貧乏根性で紅茶を作って飲む。目の前に自動販売機があるのにな。持参したパンを食べながら地図を眺める。今日はいろは坂を登らなくてはならない。

 6時30分出発。しばらくは登りだ。足尾町と日光市の境、日足トンネル。前半は登り。そのため、歩道に上がりゆっくり走る。車がすぐ脇を走るので怖い。所々、水が染み出して水溜りができている。真中くらいから下りになる。トンネルなんてこうしないと水が溜まるから構造はどこも似たようなものだ。下りになったら、速度、度胸?に自信がある人は車道を走れば良い。僕は、轢かれちゃ嫌なので歩道をゆっくり下る。水溜りが滑りそうで怖い。トンネル出口で歩道がぷっつり切れる。段差が20cm以上あるので飛び出すと危険だ。ここからは下りが続いている。後ろを振り返り車がいないことを確認。車道に飛び出す。約2kmは下り。前傾になり腕を狭め速度が出るように工夫する。すると、ここまでで最高速度54km/hを叩き出した。ウィンドウブレーカーを着ていて良かった。それと眼鏡。目が悪いので眼鏡を常時している。そのため、風がもろに目にこない。しかし、涙で視界がぼやける。こんな速度になるとバイクのヘルメットが必要になることを知る。

 国道122号と国道120号の細尾[ほそお]交差点のすぐ隣の川原でバイクライダーが2人キャンプしている。それを見つつ左へ曲がる。この先からいろは坂だ。車が多いが渋滞ではない。朝が早いためだろう。いろは坂は一方通行である。登りは第2いろは坂。看板を見ると第1通行帯はバス、タクシー、2輪、軽車両とある。第2通行帯がそのほかだ。第1通行帯は白ナンバーの車のほうが圧倒的に多い。自転車は軽車両なので第1通行帯を走る。登りは遅いので左側にめいいっぱい寄っている。それにもかかわらず日光のタクシーがクラクションを鳴らす。頭に来る。この先どんなことがあろうとも日光のタクシーに乗らないことを誓わせてくれた。道端の草の上で2度休みながら、時速6kmくらいでゆっくり登る。いろは坂は急だった。休みなしで登れるかと思ったが無理だった。仕方がない。

 いろは坂途中、パーキングエリア(駐車場だけで何もない)黒髪平[海抜1173m]で休む。日光市を眺めようと思って端のほうに来るとしょんべん臭い。誰かがしょんべんをしたのだろう、染みができている。景色の写真を撮って再出発。
いろは坂
 渋滞はこれまで無かった。しかし、カーブを曲がったら車が連なっていた。はははは、ざまーみろ。これだよ、これ、これがやりたかったんだよ。いくら高級車に乗っていても渋滞には勝てない。路肩に近いところをごみ袋自転車はゆっくり登っていく。子供が車から覗いている。ふふふっ、こんな自転車に君達は負けるのだ。
明智平
 明智平までの渋滞かと思ったがまだまだ先まで続いている。明智平で一休み。時間は9時30分。第2いろは坂は2時間くらいかかったようだ。途中、休みすぎたか。
明智平ロープウェー
 ここではまだ紅葉が始まっていない。もう少し標高が高くならないと木々は色付いていないようだ。それにしても、寒い。缶コーヒーを買おうと自動販売機を見たら130円だった。仕方なく出したけど。

 ここからもまだ登り。渋滞を横目で見つつ車をごぼう抜き。寒さも増してくる。普通の軍手を持ってきて良かった。中禅寺湖まで登るとそこは紅葉真っ盛り。車はなぜか皆左へ曲がっていく。華厳滝には行かないのだろうか?不審に思いながら僕は右に曲がり華厳の滝へ。ちょっと閑散としている。エレベータ大人530円はぼったくりだ。そのため、乗らずに見晴台から見る。ここからでも十分な眺めだ。中禅寺湖から流れ出る水、それが華厳の滝だ。昔見たのに比べて何も変わらない。今も昔もあまり変わっていないようだ。
華厳滝
 おみやげは買わないつもりだったが気が変わってお土産を探す。トイレ隣の土産物屋で「ゆず餅」発見。210円。土産物にしては激安。それに箱が小さいのが良い。分量も210円くらい。それと違う物をもう一つ買って、華厳の滝を後にする。

 中禅寺湖半の国道は日本ロマンティック街道と言うそうだ。ロマンティックという意味は体感できない道だ。土産物屋がひしめき、道は大渋滞を起こしている。渋滞の先を見極めようと?進む。中禅寺湖を過ぎたころ渋滞の先が見えた。竜頭の滝だ。ここの駐車場に入りたい車でいっぱいなのだ。ここから先は車はスムーズに流れている。僕はもちろん自転車だから余裕。
龍頭の瀧
 アマチュア?カメラマンが腐るほどいる。いるのは良いが邪魔だ。10分しても誰もどかない。常識の無いカメラマンだ。どけっと言いたいがぐっと我慢する。それにしても昔の人は良く言ったものだ。これが竜に見えるという。見えるわけが無い。竜も見たこと無いし。でっちあげの比喩だ。紅葉が美しい。

 しばらく行くと空身のサイクリストが数人下ってきた。若いので中高生だろう。空身なので車で峠の上に輪行したのだろうか。下るだけなら楽し過ぎだぞ。

 戦場ヶ原入り口。無料の駐車場は車で込み合っている。ここから歩いて湯元まで行けるのだが自転車はだめだ。押して入るのはどうだろうか?人が多いので入るのを止める。このまま国道を走ろう。

 赤沼茶屋を過ぎると荒涼とした風景が広がっている。なぜ、戦場ヶ原というのだろうか?歴史を知らないのでそう言うものだとしか受け止めることができない。ちょっと残念。

 山歩き(トレッキング?)の人が沢山いる。紅葉の中歩くのは楽しいだろうな。
金精トンネル前 
 このままがんがん突っ走る。湯元温泉を横目で見つつこちらは登りが延々と続いている。途中、車から「がんばって」と声がかかりうれしくなる。何度か休みながら登る。目の前に山が見え、まだ道が上で曲がっているのが見える。あれを登るのか。

 苦労の末、金精トンネル前に到着。駐車場があり眺めが良い。海抜1843m。よく登ったものだ。紅葉も綺麗だ。写真を撮り一息入れる。時間は12時15分だ。今日の野宿地まではたぶん下りなので後は楽だろう。

 金精トンネルも始めは登り。その後の下りがすごい。このトンネルは歩道が無いので始めから車道を行く。幸い車が後ろから来ていない。トンネルを抜けた後は菅沼キャンプ場まで一気に下ろう。休憩のとき荷物はチェックしたので荷崩れも無いだろう。道もセンターラインがあるので安心だ。ヘアピンカーブがいくつかあり前の4輪車に追いついてしまった。あおるつもりは無かったけどあおってしまった。遅いぞ。

 菅沼キャンプ場前で失速。しばらくはじわじわと走る。その後、丸沼ドライブイン手前あたりで一気に下り坂になる。スピードも出るので車道を堂々と走ろう。追いつける4輪車は少ないだろう。道も綺麗なので後は君のテクニックと自転車がものをいう。今日、最高速度58.4kmをマークした。ここから先はだらだらとした下り道。でっかいかぼちゃやとうもろこし、大根などを売っている店が沢山ある。所詮チャリダーには関係が無い。そのまま下ってしまおう。
 国道401号と国道120号の交差点、鎌田。ここはまっすぐだ。しばらくするとコンビニもあるので食料の心配は要らない。さらに先には小さなスーパーもある。
吹割の滝展望台からの風景
 14時11分、吹割の滝展望台。買出しを途中でしたので時間はかかっているようだ。吹割の滝を見る。まぁあまりたいした事が無い。それよりも風呂に入るか。しばらく下っていくと無い。吹割温泉が見つからない。通り過ぎてしまったようだ。老神温泉[ろうじんおんせん?]への看板が見えるが面倒になって止める。明日には家に帰って風呂に入れる。今日はもういいや、薗原湖を目指そう。

 県道267号に曲がる。ここには薗原湖への看板もあるので安心だ。また、運動公園も併設されているらしい。うまくすると軒下で寝られるかと期待を膨らませる。
運動公園
 おっと、湖畔に東屋が見える。今日の宿はここだ。閑散としていて余り人がいない。グランドもあるが人はいない。トイレも水もある。決定。ツーリングマップルによると湖岸でキャンプとあるがどうなっているのだろう?

 15時に到着して暇なのでキャンプの謎を解くべく先へ行ってみる。テニス場もありテニスを楽しんでいる人がいる。案内板を見ると湖岸はキャンプ場になっている。しかも、無料。見てみると車が数台入って焚き火をやろうとしている。テントは張っていない。夜になったら帰るのだろう。騒がしいだけなので手前の東屋がやはり良い。あちらには運動会に使うテントがあるようだが東屋にはかなわない。空を見るとどんより曇っている。雨が夜半に降る可能性が高い。屋根の有るところで寝たほうが安心だ。人に注意されたらキャンプ場に移動すれば良いだろう。人も少ないのでその心配も少なそうだ。

 店開きは暗くなってからだ。今はベンチに座ってどう寝ようか考える。風は少し吹いている、虫はあまりいない、東屋の床に寝ればテントは建てなくても大丈夫だろう。そう結論付けてテントを張らないことにした。

 曇りなのでベンチに座っていても寒い。着替えをする。上は半そでTシャツ、長袖Tシャツを着替える。パンツも着替える。この上からフリースとウィンドブレーカー。着替えると汗の冷たさが無くなり暖かい。

 少し日がかげって来たので飯を炊く。1合よりは減らして炊いた。レトルトカレーもまぁまぁ食える。2日連続くらいでは飽きはしない。食い終わって食器を洗う。スポンジも洗剤も無いので手で洗う。ご飯を炊くと吹きこぼれが汚い。手だけでは完全に落とせない。次回はスポンジを小さく切って持ってこよう。
野宿風景
 することも無くなった。暗くもなった。今日の設営だ。自転車は東屋の中に入れる。自転車が多少の風除けになるのではないかと考え、隣に寝る。多少の雨ならここまで濡れることは無いだろう。

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