2002年3月1日(金) 秩父へ
 
 朝の5時20分。埼玉県熊谷市のJR熊谷駅に裏技を使って到着。こんなに早い時間に来たかというと秩父鉄道から発売される「秩父札所午歳総開帳記念乗車券[ちちぶふだしょうまどしそうかいちょうきねんじょうしゃけん]」を購入するため。日本一長い切符だそうだ。前日に秩父鉄道に電話で問い合わせたら

「早く来ないと売りきれちゃうよ〜」

とのことで秩父鉄道の始発電車に合わせてやって来た。こんなマイナーな切符はいくら日本一でもそうそう売れるものでもないだろーと思っていたらすでに売り場に人影が。しかも1人2本とか買っている。マニアだ。信じられない。売り切れるというのは本当なのかもしれない。限定3000本だそうだ。ちなみに僕が買ったのはNo.0765。各駅で販売するらしいのですでに700本売れたわけではない。せいぜい10本くらいだろう、分からないけど。無事、切符を購入。それを使って始発に乗る。駅員に切符を見せたら

「使うんですか?・・・」

と言われる。切符なんだから普通使うでしょう。記念切符は使ったほうが記念で良いじゃない。財テクで高値で売りさばくわけではないのだから。

 電車を使うことを疑問視していたが乗車券があるので使う。現地では歩く、自宅からは電車やバスを使う。なんだかおかしいのではないかと以前から考えていたが、答えは出ていない。それが、それぞれ各個人の価値観なのだろう。

 一番札所四萬部寺[しまぶじ]の最寄駅はたぶん秩父鉄道黒谷駅[くろやえき]。熊谷から黒谷までは約1時間。日が出ていないので辺りは暗い。うとうとしているとあっという間に着いてしまった。黒谷駅はこじんまりとした駅だ。無人駅なのか駅員はいない。駅を出てすぐに案内板が建っておりお寺までの道順を確認する。さぁ、出発だ。

 四萬部寺はこじんまりとしたお寺だ。今日から総開帳という事で人が何人かいる。ポスターを見ると総開帳記念で散華[さんげ]というのを無料でくれるとかいてある。それをもらうため納経所が開くのを待つ。朝7時くらいからだと思っていたがなんと8時から。終わりは17時まで。料金体系は納経代300円、朱印のみ200円、掛け軸500円、朱印のみ200円。ぼんやり納経所が開くのを待ちながら今日はどこまで歩けるのか考える。それぞれの距離が分からないのでなんとなく第23札所まで行ければ良いかな。
散華 
 左のが散華。蓮の花びらをかたどったもの。大きさは65x55mm程度。シールになっていてそれぞれのお寺で無料でくれる。34枚全部を貼る台紙は500円で販売。この台紙は大きくかさばるので最後の札所で買うことにする。台紙は赤と緑がある。

 札所によって基調の色が違う。これは第13番札所慈眼寺[じげんじ]の物。
 8時前になり何やら白装束の人が集まってくる。イベントでみんなで札所を歩いて回るらしい。考えることは同じだ。

 納経所で散華を頂き、観光マップ(無料)を入手。観光マップに感謝してここで勝手にリンク、秩父旅館業協同組合。JavaScriptをonにしないと正しく表示しない。

 歩いて回ると看板があるし、地図もあるので迷うことなく巡ることが出来る。ただし、距離が良くわからないので時間の予測がつかない。お金を出して買った四国の参考書はそこが優れていたと今更ながら思う。

 秩父の札所はどこもこじんまりとしている。普通の表現ではしょぼい。財力の差だろう。歩いていて現実から離れることはできない。常に昨日の自分が居て、明日、明後日、自宅に居る自分が居る。何日も歩いている時間の錯覚は起きない。歩いて巡ることで一番大切なことは時間ではないか。日常から乖離するために凡人には時間が要る。その時間を何日もかけて歩くことによって得る。それが一番重要なのではないかと思う。

 お参りしたお寺は第22番札所童子堂[どうじどう]まで。第23番札所音楽寺[おんがくじ]手前の東屋にて野宿。花粉がすごく、鼻はずるずる、目は真っ赤。ここから逃げ出したくなる。

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